Siacoin(SC)とは

Siaとはブロックチェーンを利用した分散型クラウドファイルストレージソリューションで、個人が持っている空きストレージ容量をブロックチェーンを介して第三者と貸し借りできるプラットフォームのことです。その際の支払や報酬の受け取りのために使われるトークン(コイン)がSiacoinです。個人がGoogleクラウド、Amazon S3のようなサービスの貸し手にもなることができます。

基本情報

名称 Siacoin(シアコイン)
プラットフォーム名 Sia
承認システム PoW
採掘アルゴリズム Blake2b
承認間隔 約10分
発掘上限 特になし
公開日 2015年
組織名 Nebulous Inc
主な場所 アメリカマサチューセッツ州ボストン
チーム デイビッド・ヴォリック|David Vorick(創業者)
ルーク・シャンパイン| Luke Champine(共同創業者)
資金調達 2016年9月 75万ドル(シード)

Siaの特徴

トークンの目的やロードマップが明確で、ファンダメンタルのしっかりとした銘柄であるため中堅アルトコインの中ではある程度の人気を維持しています。 ロードマップには2018年前半までにビデオストリーミング、価格の自動最適化、2018ー19年にはSiaネットワーク以外とのファイルシェアなども目標に掲げています。

現在もSiaのgithubにおいて盛んにコードの改良や、議論が行われており、多くのコイン銘柄のプロジェクトが動きのない中、堅実な活動を見せており、まだまだ発展途上と言って良いでしょう。

特記すべきはSiaの提供するストレージの安さでしょう、従来のクラウドストレージに比べ非常に安くなっています。 SiaのWebサイトによれば1TBをSiaに保存するのは月額約2ドルで、Amazon S3では23ドル、Google Cloudでは20ドルと試算されています また1TBあたりのデータ転送にかかる帯域幅コストもSiaなら1ドル、Amazon S3は92ドル、Google Cloudでは110ドルと大幅に安く試算されています。支払いはスマートコントラクトによってなされます。しかしながら、実は貸し出す側が価格を決めることができるため、これらの価格はあくまでも目安であり、実際には需要と供給のバランスで価格が決定されると見るのが妥当かと思われます。

ストレージを貸し借りをするためのアプリはこちらからダウンロードできますがGUIは使いにくいと評価する人が多いようです。また、現在では2000SCを担保しなければ貸し手になれないのに加え、報酬、支払いは今のところSiaでしかやり取りできないのが難点です。まだ大衆に使用されるのは先かもしれません。

Siaの価格、取引について

Siacoinの価格、取引、マイニングについて 仮想通貨の時価総額ランキングによれば、2017年9月13日時点で37位。市場規模は$164,617,689ですので中堅アルトコインと言えるでしょう。2017年6月に最高値0.00000838BTC(838Satoshi)を記録してから価格はほぼ下落しており、2017年9月13日時点では0.00000147BTC(147 Satoshi)と6分の1ほどとなっており、他のアルトコイン同様、変動が大きいコインとなっています。また、イーサリアムと同時に容易にマイニングをすることができるため(デュアルマインニング)マイナーには人気のコインとなっています。

ライバルプロジェクト、コインについて

Storjcoin(SJCX)

簡単な GUI インターフェイス、固定価格(ただしSiaより高額)、速い転送速度などの特徴を持つStorjにて 使用されるトークンStorjcoin。

Maidsafe(Safecoin)

地球上の誰もにプライバシーとセキュリティーと自由を提供することを目的としてプロジェクトが開始され、ストレージサービスとしてではなく新しいインターネットとして機能することがきます(SAFE Network)、またアプリケーションを構築できAPIで簡単に操作できるなどの特徴を持ちます。SafecoinはSAFE Networkを巡る血液のようなトークンでありProof of Resourceを採用しています。

このようにSiaにとって分散型クラウドファイルストレージソリューションのライバルはいくつかあります。Siacoinの今後の動向は他のライバルがどうなっていくかも気にしなければならないでしょう。


著者 りゅうり