匿名性に優れた「CryptoNight」を初めて採用した通貨です。Moneroが作成されるときに基にされた通貨でもあります。 ブロックチェーン開始からbitcointalkへの投稿までに二年ほどの間があり、その間にマイニングされたコインについて議論があります。
名称 | Bytecoin(バイトコイン) |
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承認システム | Proof of Work(PoW) |
採掘アルゴリズム | CryptoNight |
承認間隔 | 約2分 |
Difficulty計算 | ブロックごとに計算 |
マイニング報酬 | ブロック毎に減少((2^64-1-現在のブロック数)/2^18で計算) |
プレマイン? | 有り |
発掘上限 | 約1844億 BCN |
半減期 | 無し(マイニング報酬参照) |
初採掘日 | 2012-07-04 |
bitcointalk公開日 | 2014-03-12 |
「CryptoNight」というアルゴリズムを初めて採用した通貨で、匿名性が非常に高いのが特徴です。 Bitcoinなどに比べ、取引を追うのが難しくなっています。 また、Moneroの基となった暗号通貨でもあります。
リング署名という方式を採用しており、これにより匿名性を高めています。 簡単に言うと、複数人の取引がまとまって処理されるために「この送金はどこからのものか?」ということが分からなくなる仕組みです。
また、取引ごとに受け取りアドレスとは別の使い捨てのアドレスや鍵(みたいなもの)を用いるためにアドレスに紐づけて追うのも難しくなります。 この組み合わせによって更に取引は複雑になります。勿論、送金する際にユーザーの利便性を損なうことはありません。
表においてプレマイン?:有りと書いたのですが、この通貨はブロックチェーンの開始からbitcointalkへの投稿までに二年ほど空いています。 その間、ほとんど競合がいない中でマイニングが進み全体の80%ほどがすでに採掘されていました。 開発陣がプレマインを表明する場合はその使い道などが明記されるものですが、そのような記述はなく、 また余りにも多いその量に投資をためらう人もいました。
Bitcointalkでもすぐにその疑問は囁かれ、今までにマイニングされた枚数が計算されました。 プレマインの問題で敬遠した人々は、後にBytecoinを基にして作られたMoneroへと流れた方が多いようです。
2017年9月現在、時価総額はおよそ25位、値段は日本円にして約1.5円となっています。 プレマインの問題を抱えながらも、決して低い順位ではありません。
ただし、80%を超えるプレマインの分も時価総額には足されているため、それを考慮して見る必要があるように思います。 他にも匿名性に優れた通貨はあるため、特筆してこの通貨に投資する必要は感じません。
CPUで採掘できる特徴がありますが、ほぼ掘りつくされてしまっている現状あまり魅力的ではありません。 同じアルゴリズムを採用しているMoneroでは未だマイニングが行われているため、マイニングをしたい場合はそちらに注目するのがよいかもしれません。
匿名性の高さを売りにしたCryptoNightを初めて実装したByteCoin。 プレマインの問題で後発(というよりほぼコピー……)のMoneroに座を奪われてしまいましたが、 開発陣の技術の高さは間違いないはずなので巻き返しに期待したいです。