Stellar(STR)(XLM)とは

Rippleを改良して作られた暗号通貨です。企業をメインのターゲットとするRippleと異なり、個人をメインのターゲットとしています。

基本情報

名称 Stellar(ステラ)
承認システム Stellar Consensus Protocol(SCP)
採掘アルゴリズム マイニング不可能
発行上限 1000億XLM + 毎年1%増加
半減期 無し
公開日 2014/07/31

特徴や歴史

StellarはRippleを基として開発されているため、PoWやPoSではなくPoC(Consensus)という仕組みを採用していること、最初から1000億XLM発行されていることなどRippleと仕組みはほぼ同じです。 大きく違うのは、企業をメインターゲットとしたRippleに対し個人をターゲットにしている点です。
また、初期はRippleと同じ承認システムだったものをStellar Consensus Protocolへと変更するなど技術的にもrippleの単なるコピーではなくなっています。 Ripple Labs Inc.に対し非営利団体のStellar財団が運営の母体となっていることも押さえておくべきポイントでしょう。

使い道はRippleと同じく様々な通貨やトークンがクロスした送金プラットフォームです。Stellarの基軸通貨は初期はそのままStellar(STR)でしたが、2015年にLumens(XLM)へと変更されています。両方の表記を取引所やサイトによっては未だに見かけます。

特筆すべきはジェド・マケ-レブ氏が開発に関わっていることです。ジェド・マケ-レブ氏とは初期の大手取引所Mt.GOXやStellarが基としたRippleの立ち上げに関わった暗号通貨のプロと呼べる人物です。 その彼が関わったということもあり、発行初期から注目されました。 また発行初期のウォレット作成者への配布や、複数回行われているBitcoin保持者の配布により裾野を広げると共に認知度も高めています。

価格や時価総額

2017/9/2現在、時価総額25位ほどに位置し、一時期はTOP10入りをしたことのある通貨でもあります。それだけ通貨が注目される機会が多くなることは確かですが、 時価総額は通貨数と価格の掛け算であるため、最初にまとめて発行する通貨はBitcoinのようにマイニングで増える通貨より有利であることは気に留めておく必要があるように思います。

Bitcoin保持者への配布は現在も断続的に行われており、基本的には(配るXLM総数)×[(自分の保持Bitcoin)÷(発行済みBitcoin総数)]のXLMを貰うことができます。 その他にも、Ripple保持者への配布やウォレット保持者への配布なども行われています。イベントはまずメールによって知らされることが多いです。
一方で、配布を巡っては事件もありました。2017/6/26にBitcoinを保持している人向けに配布を行ったのですが、対応取引所とされていたPoloniexは6/26が過ぎてから「私たちの取引所がリストに載っている理由が分からないし、対応はしない」という内容をTwitterで発言。 Stellarを貰おうとPoloniexにBitcoinを置いていた人にとっては非常に残念な事態となってしまいました。

発行上限の欄の「1000億XLM + 毎年1%増加」についてですが、この1%の増加分は投票に似たシステムによって割り振られるため、一般ユーザーが手に入れることは現状困難です。取引所による購入がメインの入手方法となるでしょう。

その他まとめ

企業向けのRippleに対し値段を左右するような大きな情報が出にくく堅実なイメージがあります。配布もあるのでアンテナを張っておいて損はない通貨です。


著者 ずがーん