Omni(OMNI)とは

Omni(オムニ)とはビットコインのブロックチェーンを利用した、ビットコイン2.0と呼ばれるビットコイン上に構築された、デジタル通貨とプラットフォームであり、その中で最も歴史が古い物です。2013年7月にMastercoinという名称で公開されましたが、2015年1月にOmniへ改名されました。特にトークン発行プラットフォームとしての機能が有名です。誰でも自分の仮想通貨を簡単に発行し、独自の経済圏を形成できることから過去にはその機能により、分散型インターネットMaidSafeプロジェクトのクラウドファンディングとして約6億円が集められたことで、ビットコイン2.0を利用した世界初のクラウドファンディングとして大きな話題を集め、人気もありました。Omni(当時はMastercoin)は、2014年2月当時は、市場規模が世界で7番目に大きい仮想通貨となっていましたが、2017年10月現在では多くのライバルや、新機能を持った仮想通貨、特にイーサリアムに押され、市場規模165位と低調に推移しています。

基本情報

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アイコン、ロゴ 旧ロゴ→現ロゴ
名称 Omni(OMNI)、旧Mastercoin(MSC)
承認システム ビットコインのブロックチェーンを使用するため独自のブロックチェーンを持たない。取引が行われた際はビットコインマイナーへの支払いが生じる。(ビットコインに準ずる)
採掘アルゴリズム 同上
ブロック生成間隔 同上
発行上限 619,479O OMNI
公開日 2013年7月31日→2015年1月Omniへリブランド

詳細

ビットコイン2.0の先駆け

ビットコイン2.0とは、ブロックチェーン技術などを応用して、通貨以外の役割・機能を持たすことを主目的とした技術・プロジェクトのことです。2017年においては独自のブロックチェーンを利用する物(ETH、XEM、Rippleなどそのほか多く)が主流となっていますが、Omniの前身であるMastercoinが公開された2013年にはビットコインのブロックチェーンを利用するプラットフォーム型仮想通貨がいくつか誕生しました。Mastercoinはその先駆けです。JR Willettは、2012年1月にMastercoinプロトコルの最初の草案をホワイトぺーパーとして公開しました。彼は既存のビットコインプロトコルを「プロトコルレイヤーとして使用でき、その上に新しいルールを備えた新しい通貨レイヤーを基盤を変えずに構築できる」と提案しました。オムニレイヤーとビットコインとの関係を記述するために使用される一般的な例は、HTTP / TCP / IPの関係です:HTTPは、オムニレイヤーと同様にTCP / IPのより基本的なトランスポートとインターネットレイヤへのアプリケーションレイヤーと例えられます。

MastercoinからOmniへ

Omni(OMNI)は、2015年1月に開始されたOmniは、2013年7月にBitcoinのフォークとして作成されたMastercoin(MSC)を引き継いでいます。Mastercoinをさらに発展させ、Bitcoinのブロックチェーンを活用して、分散型通貨交換、デジタル資産取引、スマートコントラクトなどの追加の分散サービスのサポートを構築することを目指す取り組みです。Mastercoin(MSC)はまだいくつかの取引所で取引されていますが、現在のデスクトップウォレットクライアントではBitcoin(BTC)とOmni(OMNI)のみをサポートしています。

ビットコインのブロックチェーンを利用することの利点と欠点

ビットコインの取引データに追加の情報を書き込むことにより、ビットコインのブロックチェーン上のプラットフォームを実現しています。そのため、最も利用者が多く採掘速度の大きい(セキュリティ的に安定している)仮想通貨であるビットコインネットワークのセキュリティをそのまま利用できる、といった利点もありますが、ビットコインのプロトコルにより送金の承認に約10分かかるなどOmniの機能に制約が生じるといった欠点も考えられます。ビットコインを利用しているため、送金等に小額のビットコインがかかるほか、通貨発行等の一部の機能には、スパム防止のため基軸通貨のOMNI(旧MSC)が少額必要となります。

Omniをプラットフォームとして使用しているトークン

代表としてTether(USDT)やMaidSafeがOmniをプラットフォームとして利用しています。イーサリアムプラットフォームを利用したトークンには遠く及びませんが、市場規模も大きくOmniプラットフォームは2017年10月現在においても健在です。

マイニングについて

Omni自体ではマイニング、つまり承認を行いません。ビットコイン上にレイヤーを作り資産のやり取りを行うため、取引はビットコインマイナーによって承認されます。Omniプラットフォームを利用して取引等を行う際にはMiner Fee(採掘料)がかかりますが、これはビットコインマイナーへの支払いです。そのため承認システム、採掘アルゴリズム、ブロック生成間隔については「該当なし」、とするか「ビットコインに準ずる」とするのが妥当と判断しました。

類似名を持つコイン

同じような名前を持つOmnicoinというものが存在しますがOmniとは全くの別物であり、無関係です。Omniの独自通貨はOMNIとなります。

ライバルプロジェクト、コインについて

プラットフォーム型仮想通貨はすべてライバルと言えそうですが(特にイーサリアム)、ここでは同時期に現れたビットコインのブロックチェーンを利用するプラットフォーム型仮想通貨をライバルとして挙げます。

  • Counterparty(XCP)
    Omniよりやや遅れて登場したXCPはOmniと類似した機能を持っています。Storj、GetGems、Spells of GenesisなどがCounterparty上で作成したトークンを使用し、資金調達を行いました。公式ページに日本語、中国語、ロシア語での解説があるなど、マーケティングも巧みに行っており、Zaifにおいても取り扱いがあるため日本人にも馴染みがあります。2017年10月10日時点での市場規模は140位とOmniより大きくなっています。

著者 りゅうり